涼解楽
中医学でいう、「解表」のおくすりです。
なんでこういう言い方をするかというと、風邪薬としても使えば、皮膚疾患にも
使うおくすりだからです。
一般的には「熱っぽいカゼ」のおくすりです。
のどが痛くなって、なんだか熱っぽい……そんないわゆる「のどカゼ」が、近年
とても増えました。
昔ながらの「寒気がしてハナミズ」という「寒気カゼ」は、割合としては減りましたね。
これには気候や住まいだけでなく、わたしたちの普段の食べものの変化が影響
しています。
ウイルスの遭ったときの身体の反応は、そのときによって違います。
熱っぽい炎症性の風邪=「熱」。
熱カゼは冷やして治す。これが原則です。
一方、外界からの影響で身体の表面に症状が出るのは、何も風邪だけに限りません。
湿疹などの皮膚疾患も、まさに表面の問題ですよね。
そこで、「表」に「邪=病因」が存在するとき、そしてその邪が「熱」の性質を持つとき。
この涼解楽などで、表面の邪を解除しなければなりません。それが「解表」。
この、違う疾患にも同じ処方が使われる、というのが、中医学の面白いところです。
秋深まりゆく季節、そして冬の初めは、まだまだ寒気も強くなく、こうした「熱カゼ」が
はやります。
みなさま、気づいたら早めのお手当を……
……2011年10月27日